kyoneco’s blog

教育、数学、統計といったテーマについて考えていきます

教育

数を数える練習 日常生活の中での取り組み

- このような数の基本的な能力が身についたら、基本的な問題を解かせるようにする。 数の知識を使って算数の問題を解くことで、その知識を応用・発展させ、自分の算数力に自信を持つことができるようになります。

集合に数字を対応させる 記憶ゲーム

・ものの集まりに数の言葉や数字を対応させるように促す。 数量を認識し、数え、比較する練習をしたら、数量を表す方法として数詞を導入します。数を数えるよりも先に、身の回りの環境(電子機器、道路標識、テレビなど)から数字を認識することもあります。…

量の比較 具体的な教え方

点数を競うゲームをしながら、増倍則( increasing magnitude principle )の練習ができます。例えば、2人の子供に、2組のブロックなどで表した点数を比較させて、どちらが多くて勝ったかを数えさせます。具体的には、「A君は5つ持っているけど、B君は1、2、3…

数を数えることによる集合の大小の比較

・複数のものの集まりを認識したり数えたりできるようになったら、数詞や数え方を使って量を比較する機会を与える。 Subtizingや1対1の対応による数の数え方によって、コレクションに含まれるものの数を確実にわかるようになったら、数詞を使って異なる大…

数感を獲得させる 1対1のものの数え方

次に、ものの集まりの内の総数を特定する手段として、1対1に対応させて正確に数えることができるように促します。 小さな数の認識(Subitizing)は、一対一の数え方の原則を学ぶための基礎となります。多くの場合、数の順序(「1、2、3、4...」)を暗唱する…

実際に効果のある教材はあるの?

これまで就学前教育と算数をテーマにガイドラインを読み込んで来ました。 https://ies.ed.gov/ncee/wwc/Docs/PracticeGuide/early_math_pg_111313.pdf RCTを経たエビデンスをみてきて、効果のある勧告についても触れました。 ここまでくると、思うこととして…

教育エビデンスを実践してみる

続きです。 kyoneco.hatenablog.com 勧告1の具体的な実施方法についてみていきます。ページ21に記載されている部分をまとめます。 https://ies.ed.gov/ncee/wwc/Docs/PracticeGuide/early_math_pg_111313.pdf Recommendation 1.Teach number and operations…

教育エビデンスを読み込んでみる その2

前回の続きです kyoneco.hatenablog.com 具体的に、提言1が推奨している内容とそれをどのように実施したらよいかについてみていきます。 このガイドラインの提言中に"Developmental progression"という言葉がよくでてきます。この記事中では、とりあえず「…

教育エビデンスを読み込んでみる

前回の記事の続きです kyoneco.hatenablog.com WWC | Teaching Math to Young Children https://ies.ed.gov/ncee/wwc/Docs/PracticeGuide/early_math_pg_111313.pdf についてもうすこし詳細に読んでいきます。テーマは就学前教育・算数・数学です。 今回のガ…

教育エビデンスを利用してみる

各国でランダム化比較試験を経たエビデンスを用いた教育政策が行われています。今回は米国教育省、教育科学研究所(Institute of Education Sciences, IES)が設立した、WWC( What Works Clearinghouse)が公表しているガイドラインをみてみます。 教育全体では…

教育とエビデンス

医療業界では、エビデンスに基づく医療はもう当たり前です。各学会が出しているガイドラインには対象となる疾患の診断や治療について、標準的に行われるべき内容が記載されています。その根拠となるのが、その分野での研究論文です。これは臨床試験が実施さ…

授業を活用することの重要性 その4

関連記事 kyoneco.hatenablog.com 授業の構造を最初に解き明かすというのは重要です。この1回の授業がその科目の複数からなる授業のなかでどういった位置づけなのかを知ると理解がすすみます。先読みのところで、構造を把握することについて述べましたが、…

授業を活用することの重要性 その3

授業の考察についての続きです。 kyoneco.hatenablog.com 1回の授業で、生徒にとって、これまで知らなかったたくさんの情報が与えられます。その情報を整理して頭の中にいれて、他の人に伝えられるようになるというのが理解するということです。例えば、授業…

授業を活用することの重要性 その2

関連記事 kyoneco.hatenablog.com 授業というものについて、いちから分析しなおしてみたいと思います。 学校は同年代の生徒達が平日、授業をうけるためにくるところです。そこにくる生徒達は40-50人を一つの単位として教室に集められます。これをクラスとよ…

授業を活用することの重要性

生徒や学生は学校での滞在時間は一日のなかで大きな部分を占めます。例えば中学では、年間1200時間は授業に時間をつかっているのが普通のようです。この授業に使っている時間は決して少なくないのです。365 * 24 = 8760 h1日のうち生命維持に必要な時間 =睡…

能力は評価できて伸ばすことのできるものなのか

前の記事への考察です。 kyoneco.hatenablog.com 能力について、遺伝の影響が大きく効いていそう(50-70%)だというのは、わかりました。これはある種当たり前というところではあります。各個人の経験に照らし合わせてもそうではないでしょうか。学校のクラ…

学力について先天的な影響はどの程度あるのか?

学力について遺伝の影響はどの程度あるのかというテーマはおそらく古いものとは思いますが、子を持つ親はみな気にかかるところだと思います。 それに関連した日本人学童を対象にした研究を読んだので私が重要だとおもった点についてまとめておきます。 ---- …

学習指導要領改

学習指導要領改訂により「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」も重視して授業を改善します。」が強調されています。また、その解説のなかで、保護者の働きかけがある子供の学力は高…