kyoneco’s blog

教育、数学、統計といったテーマについて考えていきます

夏に多くの人が勉強にむかう理由

 この数年、夏になると受験数学や勉強法について興味がわいて、Youtubeなどで調べるということをなんだかしています。この周期的な受験への興味が湧く現象について考えてみたいと思います。
 まず時期なのですが、夏、特に盛夏である7月下旬から8月上旬です。お盆前の日差しの厳しい暑い夏です。家族の帰省といったイベントに当たりやすい時期でしょうか。自分は仕事の関係でお盆に帰っていませんが。この時期は一人になる時間が増える時期です。一方、数学や勉強法などはいつでも動画などで調べられることなのです。では、なぜこの時期にそういったことがらへの興味がわいてくるのでしょうか。

 夏は一般的に多くの人にとって、受験勉強などで勉強に集中した時期だと思います。学校への登校をから解放されます。もちろん学校からは宿題が出されるので完全な学業面でのフリーとなるわけではないでしょう。しかし、登校して授業を受けるという日常は習慣化しているので気づきにくいのですが、思った以上に時間が取られるものです。つまり、夏は学校に行かなくて時間が増えるのです。自由な、自分が思う通りの時間が増えるのが夏なのです。日々のルーチンワークから解放される時期です。さまざまな日常的習慣からくるそれを行わなくてはならない義務から生じる圧力から解き放たれるそういう時期なのです。自由になると、認知リソースの空きがうまれます。Dutyに割かれていた知的なエネルギーがありあまってきます。この有り余ったエネルギーはどうしても消費したくなるものです。それが夏に使われるエネルギーの源なのです。

 消費されるエネルギーの向かう先はおそらく個々人で異なるものでしょう。私の場合は数学、勉強法に向かう何らかの無意識的な力が働いているのかもしれないとふと思いました。夏というのはにみんな受験の天王山などとして勉強することが推奨される時期です。予備校などの受験産業は夏期講習という形で大規模な宣伝活動を毎年行っています。多くの人が勉強に向かう意識が高まる時期です。そして多くのひとがそれを経験しています。つまり日本人の多くが10代においてこの経験を経ており、みな同じ時期に同じようなことをしています。この社会的文化慣習は10代に限定されずそれ以降の年代の人々にも影響を与えているのです。例えばサービスの提供側として関わるようになることもあります。一部の人は再受験や受験マニアなど消費者の立場の人もいます。言ってみれば、社会全体としてのある種の祭りとしての要素ともとれます。その祭りを取り巻くひとも参加します。こういった社会的な慣習により見込まれる需要を満たすように皆行動します。だからみな勉強に意識が向くということはあるかもしれません。