証明の読み方・考え方 読書メモ 第4章
続きです。
証明の読み方 4章 限定詞 I 構成法
・結論Bの特殊な形として、「・・・が存在する」と「すべての…に対して・・・」といったものがある。これらの言葉を限定詞という。これらをもつ命題に対してそれぞれ独自の証明技法がある。
・存在限定詞(・・・が存在する)を含む命題に対する証明技法に、構成法がある
・存在限定詞が使われているときには共通した基本構造をもつ
・「ある「性質」をもった「対象」で、それについて「あることが成り立つ」ようなものが存在する。」という構造をもつ。
・後退過程の途中で「・・・が存在する」という限定詞が出てきたらそれが正しいことを示す方法に構成法をもちいる
・その方針は、もとめるものを構成する(推定し、作り出し、作るための手続きを考え出す)ことである
・つくったものが、必要な性質を持ち、成り立つことを示さなければならない
・求める対象の作り方は、仮定Aのもつ情報をつかう
・結論に「・・・が存在する」という限定詞が出てきたら前進過程に転じて求めるものを作りだすように考えてみるのがよい
・限定詞はしばしば隠されていることもあるため、「・・・が存在する」という形に書き直すも必要なことがある
・構成法で成功するには求める性質をもった対象をつくりだす創造力が必要である
・つくったものが要求される条件を満たしていることを示す必要がある。そのもとは仮定Aから提供される
メモ
存在の証明とよばれるものを扱っている章です。「存在すること」を示すために,それを作ることを目指します。
存在するといっているものを1つみつけ、それが要求されている性質を満たすことを数学的に議論します。
今回の話をよりわかりやすく以下資料で解説されています。Google検索で読むことができます。嘉田 勝「証明を理解するための考え方」(数学セミナー 2009 年 5 月号 掲載巻 48 掲載号 5 掲載通号 572 掲載ページ 20~23)。