証明の読み方・考え方 読書メモ 第9章
続きです。
証明の読み方 9章 対偶法
・対偶法は、はじめにAとNot Bが真であると仮定する。Not Bだけから前向きに推論を進め、Aが偽である(NOT A)という矛盾に到達することを目標とする
・対偶法は、仮定Aが「受動的」に矛盾を与えるという意味で、受動的な型の背理法である。これに対し背理法では矛盾に導くために、Aが真であるという仮定を能動的に用いている
・対偶法の不利な点は2つの仮定ではなく、ただ一つの仮定(NOT B)から推論をすすめることである。一方、有利な点は導こうとする目標(NOT A)がはっきりしていることである。
・つまり、後退過程をもちいるために、NOT Aに抽象過程を適用することが可能である
・A⇒Bという命題は論理的に、NOT B⇒ NOT A と同値である
・したがって、対偶法は、前進後退法を命題 NOT B⇒ NOT Aに対して適用したものとみることができる
・結論Bが「・・・でない」という言葉を含む場合、背理法や対偶法を選ぶ。というのも、NOT Bがなにか役にたつ情報をもっていることが多いからである
メモ
対偶法について説明した章です。これも高校数学で習うものではあります。前進後退法と背理法、対偶法を比較して述べています。その中で重要なのは、NOT B⇒ NOT Aであるからこれに前進後退法をもちいているというみかたです。